『病の処方箋』
瀬文(加瀬亮)が慕っていた里中(大森南朋)が何者かに撃たれ命を絶った。
里中の葬儀の帰り道
「何て俺は無力なんだ??。」と瀬文。
「暗っ。
 てか梨花ちゃんを救う大事な仕事が残っています。」と当麻(戸田恵梨香)。
「???わかってる。」
3人の背後には老夫婦が見え隠れ。
「しかし警察系のやつ、私たち以外ホントに誰も来てませんでしたね。」
「公安の刑事だから、仕方ない。」と野々村(竜雷太)。
「里中さんの奥さんには何て言ったんですか?」
「南アフリカの警察から警視庁に連絡があり、
 キンバリーのホテルで火災に遭い、焼死したことになっている。」
「はぁ??。
 生きている間は本人が家族に嘘。
 死んだら国家ぐるみで嘘。
 一人の人間の一生、こんだけめちゃくちゃにして、
 守るべきものって何なんすかね。」と当麻。
「???それがわからんようなら、刑事は辞めた方がいいな。
 この街の明かり一つに、一つの家族があり、一つの幸せがある。
 それを、私ら刑事は命がけで守っていく。
 命を掛ける価値がある。
 酷いって言われるかもしれんがね、私はそう思っている。」と野々村。
「でも???死んだら全て終わりです。」
「そんなことはない。
 里中君の死は、我々に大きな意味を残している。
 わからんか?」
「???」
「魑魅魍魎どもが隠蔽してきた真実を、
 私たちが白日の下にさらすチャンスだよ。」
「???」
「当麻君、瀬文君、我々ミショウというのはちっぽけな存在だ。
 いつもみ消されるかわからん。
 だからこそ、心臓が息の根を止めるまで、
 真実に向かってひた走れ!」
「???」
「それが???刑事だ。」
「???」
「いちいちウッセーなー。
 クソにたかるハエどもがよ。」
携帯を閉じる津田。
津田はミショウを見張っている?
津田がイか焼きを食べてるシーンのすぐあとに、
ネコがササミを食べるシーン。
ネコがササミを食べるのを笑顔で見守るニノマエ。
「???ヤッベェ!母さんに叱られる!
 じゃあな!」
ニノマエはネコに声を掛けると慌ててその場から走り去り、
姿を消す。
ニノマエのこの二面性は何なんでしょう。
同一人物?それとも双子なのか?
普通の少年らしさを持ったこちらのニノマエも、SPECを持っていました。
里中の初七日の日。
当麻と瀬文は小百合(西原亜希)から「夫の死が、腑に落ちない」
と相談を持ち掛けられる。
「今回の出張の前、なんだか
いつもと違って、
 忘れていた本が捨ててあって、んな、主人の荷物が
 整理されていたんです。
 まるで???何かを覚悟していたみたいに。
 なのに事故で死んだなんて??信じられません。
 一緒に暮らし始めて6年になりますけど、
 考えれば考えるほどおかしいんです。」
「???あの、」当麻が言いかけるのを止める瀬文。
「お気持ちは、わかりますが、
 里中先輩は、火災事故で、お亡くなりになりました。
 これは事実です。
 向こうの検死報告書も確認しました。」
「???そうですよね。
 つまらないことを申し上げました。
 夫が生前よく、困ったことがあったら瀬文さんを頼る
 ようにと申しておりましたので???
 甘えてしまったのかもしれません。」
そんな中、梨花の具合が悪くなったと連絡が入り、
小百合は病院に向かうことに。
「では我々もこの辺で。」瀬文は帰ろうとするが、
「あの、私、この部屋を調べさせていただいてもいいでしょうか。
 何か見つかるかもしれません。」と当麻。
「当麻。」
「これ。うちの合鍵です。
 よろしくお願いします。」
小百合は当麻に鍵を渡し、出かけていく。
「どういうつもりだ。」
「私は真実を知りたいだけですわ。
 てか瀬文さんこそどういうつもりですか?
 里中さんの死因をいけしゃあしゃあと隠蔽しちゃったりして。」
「奥さんがムキになって々調べ始めたらどうする。
 困るヤツラが、奥さんと子供を狙うかもしれない。
 それをわかって言ってんだろうな?」
「???うっせー隠蔽野郎!」
「なんだとこの、魚顔!!」
ギョッとする当麻。
「魚顔ってあだ名だったな。プッ。超ウケル。
 魚ちゃん!」
「???ギョギョ!」
当麻、瀬文にキック!そしてドヤ顔!
「ウ”----ッ!!」
本を手当たり次第放り投げる瀬文。
当麻には、その本がゆっくり自分の方に飛んでくるように見えていて、
その本の開いたページを読み取っていく。
1冊の本をキャッチする当麻。
「いただきました。」
「???」
これは当麻のスペックなのか?
パズルの1ピースが足りないことを見分けられるのと同じ能力
当麻のどや顔、好きだなぁ。
「これ片付けたの、里中さんじゃないですね。」
「なぜわかる?」
「この辺の本、古く見えるけど、つい最近印刷されたものばかりです。
 多分、誰かが里中さんの持ち物を片っ端から押収して、
 代わりに新しいものを置いたんでしょう。」
「誰が?」
「誰がやったかわかりませんが、何か証拠やメッセージを残されると
 とても困る集団。
 しかもかなり大掛かりです。
 逆に言うと、里中さんは何とかしてその証拠やメッセージを
 残そうとしたはずです。
 この攻防、ハンパないっすもんね。」
「どこに?どこに残した?」
「わかりませんよー。
 まあでも、この部屋の中でしょうね。」
「そんなこと偉そうに言うな。」
瀬文が部屋の中を探しているのをお茶を飲み、ゲップしながら
待つ当麻。
「お前な、ちょっとは探せよ。」
「プロの家捜しを見てたんですよ。
 こうして見ると、この部屋のありとあらゆるところを
 探していくんですね。」
「そりゃそうだ。」
「だったら、里中さんはこの部屋に何も置かないですね。」
「???」
当麻のホッペを掴む瀬文。
「お前がここにあると言ったんじゃん!」
「まあまあ。じゃあここでクイズです。
 この部屋にいつもあるけど、今はここにないもの、
 なーんだ?」
「知るか!」
「奥さんがいるときは家捜しできないからここにある。
 でも奥さんがいないときは家捜しされちゃうから
 その時はここにはないもの。
 ???!!」
病院の廊下
老夫婦が当麻、瀬文とすれ違います。
梨花の病室
「梨花ちゃんの、容態は?」と瀬文。
「今は少し落ち着きました。
 でも???いつ何があってもおかしくないから、
 急いで手術した方がいいと言われて。
 今、専門のお医者さんを探しています。」
「そうですか。」
「こんな時にあれなんですが、奥さんちょっといいですか?」と当麻。
星村麻衣 regret「はい?」
「あのー???失礼なんですが、カバンの中見せてもらっても
 いいですか?」
「カバン?」
「ええ。」
「いいですけど、何のために?」
「里中さんの遺品が入っているはずなんです。」
「遺品?特には??」
当麻は小百合からカバンを引ったくり、調べ始める。
キャッシュカード、メンバーズカード。
「あ!原宿のACQUAだ。
 私もここで髪切ってもらってんっすよ。
 おそろっすね、おそろ。」
「本題に入れ。」瀬文のゲンコツが飛ぶ。
「もう見つかりましたよ。
 ご主人は相当本好きだったみたいですね。」
「ええ。割とまとめ買いしては、ざーっと一気に読む
 タイプで。」
「本にお金を惜しまないタイプだ。
 じゃ、これは?」
「あ、主人の図書館カードです。
 延滞していた本を代わりに返しておいてくれと言われて。」
「わざわざ図書館
から借りてきたと。」
「頼まれたのはいつですか!?」と瀬文。
「最後の出張に出る、前の夜です。
 それが何か?」
「その本のタイトル、なんだか覚えてますか?」
図書館
『歴史的意識の変遷を読み解く図像解釈学』
という本を探す当麻と瀬文。
そんな二人を見つめながら通り過ぎる老夫婦。
「これだ!この本のどこかに!」
本をパラパラめくる瀬文。
当麻は瀬文のを叩いて本を奪うと、
目を閉じて本に触れていく。
そして、カッターで表紙に切り込みを入れ、剥がしていく。
メモリーカードを発見。
「あった。」
早速PCに取り込むと、
「出た。」
「何だ?」
「???そんなまさか!」
そんな二人を老夫婦が見つめていて???。
ミショウ
「うん?これは何?」と野々村。
「里中さんが、公安の超機密データベースから盗んだ情報です。
 里中さんは、すごい深いところまで侵入して盗んだんですね。」
「何これ?」
「SPEC HOLDERのリストです。」
「え!?」
『少しだけ発光できる能力を持つ者/相崎好治』
『未来予知能力を持つ者/冷泉俊明』
『お金を司る能力を持つ者/赤羽智比呂』
『字空間移動能力(行方不明)/稲留 武』
『念動力を持つ者/古戸久子』
『テンプテーション能力を持つ者/今井夏木』
『/上原一晃』
『超聴覚能力を持つ者/桂 小次郎』
『超絶対音感を持つ者/臼井久雄』
『時間を止める能力を持つ者/一 十一』
『大食漢能力を持つ者/内田久美子』
『18 高速移動能力を持つ者/奥山武司』
『19 遠くの音を聞き分けられる能力を持つ者/乙部直樹』
『20 遠くの音を聞き分けられる能力を持つ者/小川貴裕』
『21 自然発火能力を持つ者/加藤 新』
『22 動物と話せる能力を持つ者/金沢康雄』
『23 タイムスリップ能力を持つ者/金子文紀』
『24 町嗅覚能力を持つ者/上木原智恵美』
『25 発光できる能力を持つ者/川里一幸』
『26 念動力を持つ者?/清田益章』
『27 瞬間異動能力を持つ者/串岡良太郎』
『28 髪のを自在に変える力を持つ者/楠 千亜紀』
『29 発光できる能力を持つ者/坂本真章』
『30 怒ると発火する能力を持つ者/篠崎泰輔』
『31 天候を変える力を持つ者/白石達也』
『32 シンクロニシティ能力を持つ者/関根 淳』
『33 サイコメトリー能力を持つ者/高久奈美』
『34 空中浮遊力を持つ者/高橋』
『35 透視能力を持つ者/瀧 悠輔』
『36 予知夢の能力を持つ者(要
検証)/谷村久美子』
『37 出血する能力を持つ者/堤 幸彦』
『38 空想が現実になる能力を持つ者/利光佐和子』
『39 錬金術の能力を持つ者(未確認)/中川真吾』
『40 念動力を持つ者?/中沢美波』
『41 遠隔視能力を持つ者/中田未央』
『42 念写能力を持つ者/中村香苗』
『43 自動書記能力を持つ者/西荻弓絵』
『44 幽体離脱能力を持つ者/似内千晶』
『病を処方する能力を持つ者/不明』
『病を治す能力を持つ者/』
『指先から発火する能力を持つ者/納富貴久男』
「病を治す能力?」と野々村。
「里中さんは、病を処方されてジェニファーシ病にかかって
 しまった梨花ちゃんの為に、こいつを必死で探してたんでしょうね。」
「いてほしけどね、そんな神様みたいな人。
 いたら、大騒ぎになって、結構な噂になっちゃってるよ。」
「やっぱいないんすかねー。」
「いないよー、ね、瀬文君。」
「ええ。」
瀬文はそう答えながら、海野が神の手を持つ人物と会ったことが
あると言っていたことを思い浮かべる。
「うん?どこ行くの?」
「殺された5人の健康診断に関わったと思われる、
 医者の情報を集めてきます。」
「てかこのデータ、どこの誰が作ったんすかねー。」
「え?」
「てか、我々ミショウの他に、既にSPEC HOLDERに向き合っていた
 部署が随分と前からあったってことなんじゃないんすかね。
 どう思いますー?」
「うーーーん。かもねえ。」
「そんなことより、まずは目の前の命を救うことだ。」
「かもねえ。」
当麻は病を処方する能力を持つ者の欄に0に\が入った
マークがあることに気付く。
レストラン
ピクルス大盛りのオムライスを食べる海野。
そこへ瀬文がやって来る。
「すみません。」
「いやまさか、瀬文さんから連絡いただけるとは。
 どうぞどうぞ。
 何かいい情報でもあったのではと思ったんですが。」
「ありません。
 万一あったとしても、職務上で知り得たことは教えられません。」
「志村さんを救う情報を共有したいと、思っただけなんですがね。」
「???」
「ま、いいや。
 あなたから頼まれた健康診断のカルテ、調べてみました。
 やはり、健康診断時と死亡時の所見の間には、
 かなり超自然的というか、不自然の隔たりがあると、思いました。」
「???病を処方するスペックは、存在するということですか?」
「そこは??科学者としては、はいとは言いにくいというか。
 ただ、