枠組足場用手すり枠についての重要なお知らせ
手すり先行工法は、足場の組立解体時の墜落防止対策に有効なも
つないだ手のとして普及しています。枠組足場においては、先行手すり(手す
り枠)は通常片側に設けており、墜落の恐れのある作業時には、安
全帯のフックを手すり枠の手すり材にかけることにより安全に作業
することができます。
しかし、最近行われた枠組足場用手すり枠の妻側への落下阻止性
能の確認試験で、枠組足場用手すり枠の手すり材にかけた安全帯の
フックが墜落の衝撃で手すり枠の手すり材から支柱材に滑り落ちる
場合があり(図-1)、最悪の場合、衝撃により安全帯のフックが外
れる又は破損し、墜落を阻止できない可能性があることがわかりま
した。
このような状況は、枠組足場用手すり枠を取り付けた枠組
足場の妻側のスパンにおいて(図-2)、妻面に落下する場合
に発生する可能性があります。
このため、当面の間、足場の組立解体作業においては、妻
側のスパンで作業する場合に限り、図-3に示すように、安
全帯のフックを滑り落ちないような位置に掛けて使用してく
ださい。なお、妻側以外の部分については今までどおり使用して下さい。
一般に、安全帯のフックは腰より上方にかけて使用するこ
とが原則ではありますが、手すり枠の種類によっては中さん
にかける、又はその他の方法で使用する等の対応が必要です。
また、安全帯のフックが支柱材に滑り落ちることによるフックの
外れ等を防ぐため、現在、各メーカーに安全帯のフックや手すり枠の改良を働きかけています。
妻側のスパン図-3 妻側作業時において安全帯フックをかける位置の例 図-1 フックが支柱材に滑り落ちる場合 図-2 枠組足場の妻側作業例 ける
平成25年10月22日
一般社団法人仮設工業会